ワインの産地として世界的に知られている国と言えばフランスです。
生産量ではイタリアとフランスは拮抗していますが、知名度ではやはりフランスの方が有利ですね。
なぜフランスがワインの名産地として知られるようになったのでしょうか?
フランスはワインの名産地
世界中にはたくさんのワイン生産国がありますが、ざっと思い浮かぶ国だけでもフランス・イタリア・スペイン・アメリカ・チリ・ニュージーランド・アルゼンチン・日本など、たくさんの国の名前が出て来ます。
世界中にワイン産地が多数ありますが、その中でも特に最高級ワインの産地として知られているのがフランスです。
ワインの原材料は葡萄ですが、この葡萄の栽培とワインの醸造に適した気候や風土がフランスには存在します。
葡萄の栽培には日光や綺麗な水が不可欠で、フランスには温暖な気候や山岳から流れる綺麗な水、葡萄の栽培に向いた土壌があり、ワインの生産に向いていたのです。
さらにフランスではワインの品質水準を決め、最高級ワインを醸造するために厳しい基準が定められています。
その基準をクリアしたものだけが一級品のワインとして認定され出荷されます。
フランスは有名なワインの産地ですが、有名ゆえに偽物が出回るリスクも高いです。
そこで厳しい基準を設け、ラベルに正規品である事を明記するなどして偽物を排除するように努力しています。
また、ブランドイメージのために法規制でワインを守る姿勢も、フランスワインの価値を高めているのです。
フランスの代表産地「ブルゴーニュ」
フランスワインの代表的産地として有名なのがブルゴーニュ地方です。
世界屈指の高額ワインであるロマネコンティーを醸造しており、ワイン好きなら一度は訪れてみたい有名な産地。
気候が温暖で肥沃な土地にも恵まれているため、葡萄だけではなく農産物も豊富に栽培されており、「フランスの食糧庫」とまで呼ばれています。
そんな豊かな土地で醸造されるブルゴーニュのワインは、基本的に単一の葡萄から作られており、他の葡萄品種を複数混ぜて醸造するような事はありません。そのため製品の出来・不出来がストレートに反映されます。
ブルゴーニュでは赤ワインの品種はピノノワール、白ワインはシャルドネのみを使っており、純粋にその品種の風味や味わいを感じられるでしょう。
ブルゴーニュワインの代表的なワインは、身近な所ではボジョレー・ヌーボーが有名です。
他にもロマネ・コンティやシャンベルタン、リシュブール アンリ・ジャイエなど高級ワインが多く醸造されており、まさにワイン通の憧れの場所になっています。
最高峰の赤ワイン「ボルドー」
フランスワインでもブルゴーニュと比肩する程有名なワインの産地がボルドーです。
フランスの南西部に位置し、最高級ワインからお手軽な庶民派ワインまで幅広く醸造されています。
ボルドー地域にはジロンド川、ガロンヌ川、ドルドーニュ川と呼ばれる3つの河川が流れ込んでおり、その河川の右岸側や左岸側により土壌が大きく異なり、ワインの風味や味わいが変化する土地柄なのです。
ボルドーワインは単一の葡萄品種だけではなく、2種類以上の品種を使用し深みのある味わいのワインを醸造しています。
品種を複数混ぜるため、葡萄が不作の年でもある程度の品質が保てるのも魅力です。
様々あるボルドーワインですが、特に市場で高値取引されているのはシャトー・ル・パンやシャトー・シュヴァルブラン、シャトー・マルゴー、シャトー・ラトゥール、シャトー・ペトリュスなど。
当たり年のワインの場合、買取価格が軽く20万円をこえます。
ボルドーでは醸造されるワインの約9割が赤ワインと言われており、赤ワインの最高峰がボルドー産のワインとも言えそうです。
シャンパンの産地「シャンパーニュ」
シュワシュワとした炭酸が特徴的なシャンパン。
このシャンパンは発泡性ワイン(スパークリングワイン)に分類されますが、スパークリングワインは複数の国で醸造されており、発泡性ワイン自体それほど珍しい物ではありません。
けれどフランスのシャンパーニュ地方だけで醸造され、さらにフランスの法律(原産地呼称管理法)に適合した物だけがシャンパンを名乗れます。シャンパンはまさに一大ブランドなんですね。
お祝い事の席では金色に輝くシャンパンが最適。キャバクラなどでもお祝い事となればシャンパンを開けるのが定番となっています。
有名な銘柄はドン・ペリニヨン、クリュッグ、モエ・エ・シャンドンなど。
1本数万円から数十万円する高級品も珍しくありません。
イタリア・スペインもワインが有名
ワインと言えばフランスが有名ですが、イタリアやスペインもワインの有名な産地です。特にイタリアは生産量・消費量世界屈指のレベル。
イタリア人は食事にもワインを愛飲し、その健康効果からか「認知症になる人が少ない」などともいわれています。
イタリアはトスカーナ州やピエモンテ州が主な産地となり、味わいや風味は多種多彩です。
スペインは地中海に面している事からワインの栽培にはかなり適しており、生産量は世界第3位。リオハやペネデス、カタルーニャ地方は特にワイン醸造が盛んで、ペネデスでは「カヴァ」と呼ばれるスパークリングワインが有名です。
アンダルシア地方ではワインにブランデーをブレンドしたシェリー酒が製造されています。
まとめ
ワインの基礎知識をざっとまとめました。フランスが世界最高のワインを醸造出来る秘密は日照や土壌だけではなく、ワインの品質を守る厳しい法律やイメージ戦略もあるようです。
世界中には他にもさまざまなワイン産地があり個性豊かなワインが醸造されています。
是非色々な国のワインを楽しんでください。